日本の伝統文化・歴史が深い『畳』が物心つく頃から身近にありました。父の仕事に向き合う背中を見て、いつかは畳屋を継ぐのだろうと当時は曖昧に考えていました。実際に手伝い始めてからは『この仕事を続けていくべきなのか』と葛藤や悩んだ時期もありました。
それでも今では家業を継いだことに誇りを持っています。経験がまだまだ浅く上手くいかないときもありますが、自分で考え・行動することで得るものも多く、やり甲斐を感じています。
大切にしていることは丁寧な対応、満足してもらえる工事・サービスです。工場での畳制作・修繕作業だけでなく、問い合わせや運搬など一連のプロセスで感謝されることへの喜びがあります。
誰でも携われる機会のある仕事ではありません。その経験を畳職人として斜陽な畳業界、畳の価値や良さを後世に残るように、若い世代に翻訳して伝えていきたいです。
畳を通じて、関わった全ての人に幸せを届けたいと思っています。老舗の若い後継ぎですが、宜しくお願い致します。
四代目 山﨑貞幸
畳貞は大正9年(1920年)に埼玉県飯能市八幡町で初代山﨑貞造が開業。
住宅の畳工事を専門として畳の修繕・交換・新規製作などに携わり、地域に密着し続けてきました。当時はお客様の庭先をお借りし、手縫いで作業をすることが多くありました。
昭和56年(1981年)に飯能市栄町に場所を移し、自宅と作業場を新たに構えた。現在は機械化が進み、作業場に持ち込んで作業するようになりました。
二代目の権三郎、三代目の貞次が跡を継ぎ、私で四代目。先代からは確かな技術はもちろん、山﨑家の真剣に熱く取り組む姿勢・精神も受け継いできました。
令和2年(2020年)には、創業100周年を迎えた。周りの皆様に助けられ支えてもらい、商売を続けてこれたのだと実感し、感謝の気持ちでいっぱいです。